FXでよく使われるプライスアクション8選|見極め方・使い方
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FXのチャート分析で注目される「プライスアクション」は、インジケーターに頼らず、価格の動きそのものから相場を読み解く手法です。
しかし、形を暗記するだけでは安定した成果につながりません。
本記事では、プライスアクションの考え方を軸に、代表的なパターンの意味や他の分析手法との違い、実践で活用するためのコツ・注意点を解説します。
裁量トレードでの判断力を高めたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プライスアクションとは?
FXにおけるプライスアクションとは、テクニカル指標を使わず、ローソク足の動き(値動きそのもの)から投資家心理を読み解き、相場のトレンドや転換点を分析・予測する手法です。
欧米のトレーダーの間では一般的な手法で、日本の罫線分析とも共通点が見られます。
プライスアクションの意味や定義、ローソク足から読み取れる情報に関して、確認しましょう。
プライスアクションの意味と定義
プライスアクションは、ローソク足の値動きを観察しながら、トレンドの継続・転換が近いのかといった、相場の状況や今後の展開を考える分析手法です。
1本ごとのローソク足だけでなく、前後の流れや高値・安値の変化を含めて判断します。
一般的なテクニカル分析では、インジケーターの数値やクロスが売買判断の基準になりがちです。
一方、プライスアクションでは、価格がどの水準で反応し、どこで勢いを失ったのかといった背景を重視します。
▼プライスアクションの特徴
- ローソク足の形や並びから相場の状態を判断する
- 高値・安値の更新状況を重視する
- 数値ではなく価格の反応を見る
インジケーターを使うトレーダーでも、プライスアクションの視点を取り入れることで、より精度の高い相場分析につなげられます。
ローソク足が示す「市場参加者の心理」
ローソク足1本には、一定時間内に行われた売買の結果が集約されています。一定時間内に高値・安値が形成され、最終的に終値が確定するという仕組みです。
ローソク足の各要素には、それぞれ意味があります。
- 実体が大きい:買いまたは売りの注文が一方向に強く入っていた
- 上ヒゲが長い:高値では買いが続かず、反転圧力が強まった
- 下ヒゲが長い:安値では売りが弱まり、押し返された流れが見られる
たとえば、上昇中に長い上ヒゲを伴うローソク足が出た場合、高値圏では利益確定や売り注文が強く入ったと読み取れます。
一度は価格が上昇しても、終値が高値圏を維持できなかった点に注目することが重要です。
プライスアクションでは、ローソク足の形や位置関係を観察しながら、今後動きやすい方向や、相場の勢いが持続しているかどうかを読み取っていきます。
プライスアクションと他のチャート分析との違い
チャート分析には多くの手法がありますが、ローソク足を使う分析同士は特に混同されやすいです。
プライスアクションも酒田五法やチャートパターン分析と同じくローソク足を用いますが、相場を見る視点や判断の軸はそれぞれ異なります。
ここでは、代表的な2つの分析手法と比較しながら、プライスアクションならではの考え方を解説していきます。
日本の罫線分析(酒田五法)との違い
酒田五法は、日本で生まれた伝統的な罫線分析で、ローソク足の並びを一定の「型」として整理し、相場の先行きを読む手法です。
| 項目 | プライスアクション | 酒田五法 |
|---|---|---|
| 判断の軸 | 価格の動き・更新・勢い | ローソク足の型 |
| 重視する要素 | 高値・安値の更新、ブレイク | 三山・三川・三空などの5つの基本パターン |
| 分析の考え方 | 動きの途中も判断材料にする | 形が揃ったかを重視 |
| 想定市場 | FX・為替市場 | メインは株式市場 |
酒田五法では、三山・三川・三空など、あらかじめ名称のついたパターンを重視し、分析を行います。
一方、プライスアクションでは、決まった型に当てはめることよりも、 価格がどこで止まり、どこを抜けたのかといった値動きの変化そのものに注目します。
チャートパターン分析との違い
チャートパターン分析は、複数のローソク足によって形作られる特徴的な値動きから、相場の方向性を判断する分析方法です。
三角持ち合いやダブルトップなど、一定の形が完成することを前提に考えます。
一方、プライスアクションはチャートパターンと違い、特定のパターンの完成を待ちません。ローソク足1本から数本程度の動きを手がかりに、反転の兆しやトレンド継続の可能性を読み取ります。
| 項目 | プライスアクション | チャートパターン |
|---|---|---|
| 分析対象 | ローソク足1本〜数本 | 複数本で形成される形 |
| 判断するタイミング | 途中段階でも判断 | 形の完成を待つ |
| 主な用途 | 短期・裁量判断 | 中期〜方向性判断 |
| 相性の良い手法 | 押し目・戻り売り | トレンド転換の把握 |
ただし、プライスアクションとチャートパターンは、まったくの別物というわけではありません。
たとえば、日足で見たプライスアクションの動きが、時間足を下げることで明確なチャートパターンとして確認できる場合もあります。
自分の時間軸やトレードスタイルに合わせて、どの視点を優先して使うかが重要です。
FXで使われる代表的なプライスアクション
以下は、FXでよく使われる代表的なプライスアクションです。
- インサイドバー・アウトサイドバー
- スラストアップ・スラストダウン
- ピンバー(十字線)
- リバーサルハイ・リバーサルロー
- スパイクハイ・スパイクロー
- ランウェイアップ・ランウェイダウン
- フェイクセットアップ
- フォールスブレイクアウト
プライスアクションにはさまざまな種類がありますが、すべてを一度に覚える必要はありません。
まずは「相場が停滞しているのか」「トレンドが強いのか」「転換しそうなのか」といった局面ごとの特徴を理解することが重要です。
インサイドバー・アウトサイドバー
インサイドバーとアウトサイドバーは、相場が一時的に迷っている状態や、方向感を探っている場面で現れるプライスアクションです。
出現後には大きな値動きが出やすく、次の展開を読む手がかりになります。
▼インサイドバーの特徴
- 後のローソク足が、前のローソク足の高値・安値の範囲内に収まっている
- 値幅が縮まり、買いと売りの力が拮抗している状態
- レンジや一時的な調整局面でよく見られ、ブレイクの前触れとなることが多い
▼アウトサイドバーの特徴
- 後のローソク足が、前の足の高値と安値の両方を更新している
- 一度大きく揺さぶられたあと、最終的にどちらかの方向へ動きが偏っている
- 相場の方向性をめぐる攻防の結果として現れやすい
どちらの形も、その後に高値や安値を明確にブレイクした方向に動きが出やすいのが特徴です。
特に、サポートラインやレジスタンスライン付近で出た場合は、信頼度の高いシグナルとして注目されます。
スラストアップ・スラストダウン
スラストアップ・スラストダウンは、ローソク足の終値が前の足の高値または安値を明確に抜けて確定し、相場の勢いを示すプライスアクションです。
現在のトレンドが継続しているかどうかを判断する際に役立ちます。
▼スラストアップの特徴(上昇の継続を示す)
- 前の足の高値を、現在の足の終値が上回って確定する
- 押し戻されず、買いの勢いがそのまま維持されている
- 高値圏でも「高くても買いたい」という強い買い圧力が感じられる
▼スラストダウンの特徴(下落の継続を示す)
- 前の足の安値を、現在の足の終値が下回って確定する
- 戻りが弱く、売り圧力がそのまま相場を押し下げている
- 安値圏でも「まだ売りたい」という意識が強く、下げが止まらない
スラスト系のパターンは、順張りトレードに向いた判断材料として用いられます。
特に、レンジ相場を抜けた直後や、押し目・戻りからの再加速の局面で連続して出現する場合は、トレンドの強さを確認する有効なサインとなります。
ピンバー(十字線)
ピンバーは、一度価格が大きく動いたものの、その方向に進みきれずに強く押し戻されたことを示すローソク足です。
トレンドの転換点や、一時的な反発・抵抗のサインとして多く使われます。
▼ピンバーの特徴
- ローソク足の実体が小さい
- 上または下に、実体の3倍以上のヒゲが出ている
- ヒゲの先で一度動きが加速したが、勢いが続かず反転している
この形は「一度買われ(または売られ)たが、すぐに押し戻された」という、力関係の逆転を表しています。
▼活用例
- 高値圏で上ヒゲが長いピンバー → 「高値では買いが続かなかった」と判断でき、下落のサイン
- 安値圏で下ヒゲが長いピンバー → 「安値で売りが止まった」と見なされ、上昇のサイン
ピンバーはシンプルでわかりやすい形ですが、出現した価格帯や背景との組み合わせが重要です。
たとえば、重要なサポートラインやレジスタンスライン上で出た場合は、信頼度が高まります。
リバーサルハイ・リバーサルロー
リバーサルハイ・リバーサルローは、一度トレンド方向に動いたものの、流れが継続せず反転したことを示すプライスアクションです。
特に、トレンドの終盤や転換点に出現しやすく、一度高値(または安値)を更新したにもかかわらず、すぐに反対方向へ戻る動きとして警戒されます。
▼リバーサルハイの特徴
- 高値を一時更新したあと、終値が前のローソク足の実体を下回って終わる
- 買いの勢いが続かず、押し戻された
- 上昇の失敗が見られ、天井の可能性を示す
▼リバーサルローの特徴
- 安値を一時更新したあと、終値が前のローソク足の実体を上回って終わる
- 売りの圧力が弱まり、買い戻された
- 下落の失敗が見られ、底打ちの可能性を示す
リバーサルの形は、上位足で見るとピンバーとして現れることもあります。
時間軸を切り替えての確認や、他のサインと組み合わせて総合的に判断するとより効果的です。
スパイクハイ・スパイクロー
スパイクハイ・スパイクローは、相場が一時的に行き過ぎたあとに反転する動きを示すプライスアクションです。
トレンドの終盤や転換点で現れやすい形とされています。
▼スパイクハイの特徴
- 急騰のあとに長い上ヒゲを残して反発する
- 高値圏で買いが続かず、売りが優勢になったサイン
- 上昇トレンドの天井を示唆することがある
▼スパイクローの特徴
- 急落のあとに長い下ヒゲを残して反発する
- 安値圏で売りが続かず、買いが優勢になったサイン
- 下降トレンドの底打ちを示唆することがある
どちらも、相場が一方向に過度に振れたあとに、市場参加者の警戒や反発が強まった場面で出現しやすいパターンです。
ヒゲの長さが極端であればあるほど、市場の反転意識が強く現れていると考えられます。
ランウェイアップ・ランウェイダウン
ランウェイアップ・ランウェイダウンは、すでに発生しているトレンドが「まだ続くかどうか」を判断するためのプライスアクションです。
この形が現れた場合、まだ勢いのある相場と判断できます。
▼ランウェイアップの特徴(上昇継続のサイン)
- 直近のローソク足が、過去数本分の高値を上抜いている
- 後に出る複数のローソク足が、起点となった足の安値を下回らない
- 押し目が浅く、売り圧力に負けずに価格が持ちこたえている
「高値圏で売られても下がらず、買いの勢いが保たれている」状態です。すぐに反発しやすく、そのまま上昇トレンドが続く可能性が高いと考えられます。
▼ランウェイダウンの特徴(下降継続のサイン)
- 直近のローソク足が、過去数本分の安値を下抜けている
- 後に出る複数のローソク足が、起点となった足の高値を上回らない
- 戻りが弱く、買いが続かない
一時的に反発する場面があっても、すぐに売り直されて上値が重い状況です。下落の流れが続いていると判断されやすく、戻り売りの狙いどころとして注目されます。
ランウェイの形は、トレンドの途中で「反転か継続か」を見極めたい場面で役立ちます。相場の方向についていく順張りの判断材料として、信頼度の高いサインといえるでしょう。
フェイクセットアップ
フェイクセットアップは、レンジ相場のブレイクに見せかけて失敗し、逆方向に動き出す典型的な「だまし」の形です。
▼特徴
- 一度レンジの上限または下限をブレイクする
- その後すぐに反転し、ローソク足がレンジ内に戻る
- 逆方向に一気に動くことが多く、損切りが巻き込まれて勢いが加速しやすい
ブレイクが本物かを見極める力が問われる場面で、経験の浅いトレーダーが最も引っかかりやすい形でもあります。
ヒゲやインサイドバー、アウトサイドバーなどと組み合わせることも多く、複数のサインが重なる場面では、反対方向への動きに注意が必要です。
フォールスブレイクアウト
フォールスブレイクアウトは、サポート・レジスタンスラインを一時的に突破したあとに反転し、ブレイクが失敗に終わる動きです。
▼特徴
- 一時的に高値や安値を更新する
- 長いヒゲを残し、終値がラインの内側に戻ってくる
- 見かけ上のブレイクに乗ったトレーダーの損切りが巻き込まれ、逆方向に勢いが出ることが多い
見かけ上は明確にブレイクしたように見えるため、トレンドが転換し始めたと勘違いされやすい動きです。
フェイクセットアップと似た動きですが、フォールスブレイクアウトは特に明確なサポートラインやレジスタンスライン付近で起こりやすく、長いヒゲが伴う点が特徴です。
FXでプライスアクションを活用するコツ
プライスアクションを実際のトレードに活用するために、意識しておきたい考え方やコツは、以下のとおりです。
- ローソク足を1本ずつ読む
- 他のテクニカル指標と組み合わせる
- 上位足を見て相場の全体像を把握する
プライスアクションは、値動きのみを判断材料にできる点が大きな強みです。しかし、形だけを覚えて使っても思うような結果にはつながりません。
ローソク足がどんな状況で、なぜその形になったのかを考えながら相場を見る必要があります。
ローソク足を1本ずつ読む
プライスアクションを理解するうえで欠かせないことが、ローソク足を「形」ではなく「中身」で捉える視点です。
ローソク足1本には、特定の時間帯に市場で起きた売買の流れが凝縮されています。
ローソク足を観察する際は、次の点に注目しましょう。
- 実体の大きさ:その方向への注文がどれだけ素直に通ったか
- ヒゲの長さ:途中でどの程度押し戻されたか
- 終値の位置:最終的にどちらの勢力が優勢だったか
たとえば、実体が大きく伸びていれば、買いや売りの注文がスムーズに通ったと判断できます。一方、長いヒゲを伴うローソク足は、価格が一度進んだものの、途中で反対勢力に押し戻されたことを示します。
形だけで「ピンバーだから反転」と決めつけるのではなく、「なぜこの価格で止まったのか」「どの勢力が不利になったのか」といった背景を読み取ることが重要です。
他のテクニカル指標と組み合わせる
プライスアクションは有効な分析方法ですが、相場を完全に判断できる材料ではありません。
どれだけきれいな形が出ていても、想定と逆に動く場面は必ず存在するため、他のテクニカル分析と併せて使いましょう。
プライスアクションは価格自体を見ています。特定の指標と衝突しにくく、幅広い分析と組み合わせやすい特徴があります。
単体で完結させようとするのではなく、あくまでも相場環境を整理するための要素として活用しましょう。
上位足を見て相場の全体像を把握する
プライスアクションは、どの価格帯で出たかによって意味合いが大きく変わります。
同じピンバーでも、高値付近か安値付近かで示すサインは異なります。短期足だけを見ると相場全体の位置を見失いやすいため、上位足で流れを確認することが重要です。
たとえば、上位足の流れに沿った位置で出たプライスアクションは、信頼性が高いと判断できます。逆に、上位足の流れに逆らう位置で出たケースでは、たとえ形が整っていても機能しない場合があります。
今の相場がどの段階にあるのかを把握することで、実戦に使える判断材料として活かしやすいです。
プライスアクションの注意点
以下は、プライスアクションを実践で使ううえで、あらかじめ意識しておきたい注意点です。
- 値動きを断定しない
- ダマシが発生しやすい
プライスアクションは、値動きから相場の状況を読み取れる有効な分析手法です。
ただし、使い方を誤ると「根拠があるようで実は弱い判断」になりやすい一面もあります。
値動きを断定しない
プライスアクションは、将来の値動きを「こうなりやすい」という傾向から読み取る手法です。
そのため、1つのサインにすべてを委ねて値動きを決め打ちするのは危険です。
たとえば、転換を示すピンバーやリバーサルが現れても、相場がそのままトレンドを継続することも珍しくありません。
常に予測が外れる可能性を想定し、1回の取引で過度なリスクを取らないように心がけましょう。
ダマシが発生しやすい
プライスアクションは、ローソク足の形状だけに着目したシンプルな分析手法ですが、その分、根拠が限定的でダマシが発生しやすいです。
特に短期足ではノイズが多く、見た目に明確な形が出ていても、期待とは逆方向に動くケースも少なくありません。ローソク足1本の形だけで判断せず、その前後の流れや背景を含めて読み取ることが重要です。
「勢いが弱まっているか」「直前の動きを否定していないか」など、価格の動きの文脈を確認しましょう。
また、だましを回避するためには、上位足のトレンドやサポート・レジスタンスの位置関係、移動平均線の傾きなど、他の根拠と組み合わせて判断することが重要です。
プライスアクションをFXで活かそう
プライスアクションは、ローソク足の形を覚えて当てはめるだけの手法ではありません。値動きの背景にある市場参加者の心理や、相場の流れを読み取るのがポイントになります。
どんなにきれいな形が出ていても、相場は必ずしも期待通りに動くとは限りません。そのため、上位足の環境や他のテクニカル指標と組み合わせて考えることが前提となります。
まずは過去のチャートを見返し、「どんな場面で、どのようなプライスアクションが出現していたか」に注目してみましょう。
前後の流れや位置関係まで含めて観察することで、少しずつ相場を見る目が養われていきます。
当サイトでは、プライスアクションだけでなく、海外FXトレードでのポイントも解説しています。これからトレードの実績を積んでいきたいという方は、ぜひ当サイトを参考にしてください。
著者(Rank FX 執筆者)
編集部
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