フィボナッチエクスパンションの使い方|仕組み・引き方・決済判断に活かす方法
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FXの取引では、損切りの位置は過去の値動きから判断しやすい一方で、利益確定のタイミングに迷う方も少なくありません。
そこで活用できるのが、フィボナッチ数列の応用した「フィボナッチエクスパンション」。
価格が伸びる目安を示し、利確判断をサポートするテクニカル指標として、多くのトレーダーに利用されています。
本記事では、フィボナッチエクスパンションの仕組みと使い方をわかりやすく解説します。
目次
フィボナッチエクスパンションとは?利確目標のツール
フィボナッチエクスパンションは、利確の目安を見つけるために使われるテクニカル指標です。
フィボナッチ比率に基づいた複数のラインがチャート上に一定の規則に従って表示されることで、価格がどこまで伸びやすいかを視覚的に判断できます。
相場の先を予測する指標であり、特に利確に悩む場面での判断材料として効果を発揮しやすいです。
以下で、仕組みと特徴について詳しく見ていきましょう。
フィボナッチエクスパンションの基本的な仕組み
フィボナッチエクスパンションは、トレンド相場で機能する分析ツールです。
相場が一定方向に動いたあと、押し目や戻りを挟んで再び動き出した局面に対し、「次の値動きがどこまで拡大するか」を予測します。
チャート上で、以下の3点を基準にラインを引きます。
- トレンドの起点となる高値または安値
- そこから伸びた最初の高値または安値
- 押し目・戻りが入ったあとのポイント
3点をもとに算出された比率(例:100%、1.618など)が、先の到達候補価格としてチャート上に表示される仕組みです。
表示されたラインは、上昇トレンドでは抵抗帯、下降トレンドでは支持帯として意識されやすく、利確判断の目安になります。
フィボナッチリトレースメントとの違い
フィボナッチエクスパンションとフィボナッチリトレースメントは、同じフィボナッチ比率を使うツールですが、役割と使うタイミングが異なります。
以下のような違いがあります。
| 項目 | フィボナッチエクスパンション | フィボナッチリトレースメント |
|---|---|---|
| 主な役割 | 利確目標を探る | 押し目・戻りの位置を探る |
| 使うタイミング | トレンドが再開したあと | トレンド中の調整局面 |
| 判断する内容 | 価格がどこまで伸びるか | どこで反発しやすいか |
| 主な用途 | 決済(利確)の目安 | エントリーポイントの目安 |
フィボナッチリトレースメントでエントリーしやすい位置を確認し、フィボナッチエクスパンションで利確の目安を考える使い方が一般的です。
それぞれ役割が異なるため、併用して使うのも効果的です。
フィボナッチエクスパンションが力を発揮する2つの相場
フィボナッチエクスパンションが有効になりやすい代表的な相場状況は、以下の2点です。
- 上昇・下降トレンドが明確な相場
- トレンド過程の押し目・戻り目が明確な相場
フィボナッチエクスパンションは、どの相場でも万能に使えるツールではありません。相場環境が整っていない状態で使うと、ラインが引けても実践では機能しにくくなります。
上昇・下降トレンドが明確な相場
フィボナッチエクスパンションは、上昇トレンドか下降トレンドが明確に確認できる相場で効果を発揮します。
トレンドが判断しやすい相場の特徴は、以下のような点が挙げられます。
- 高値と安値が一定方向に更新されている
- 上昇トレンドでは安値の切り上げ、下降トレンドでは高値の切り下げが続いている
- ある程度の期間で同じ方向への値動きが継続している
- 値幅が小さすぎず、トレンドとして認識できる動きになっている
一方で、レンジ相場や方向感のない局面では効果が見込めないので、無理に使わず様子を見ると良いです。
トレンド過程の押し目・戻り目が明確な相場
フィボナッチエクスパンションは、トレンドの途中で押し目や戻り目が明確に確認できるような相場状況も有効です。
上昇トレンドでは一時的に価格が下落する「押し目」、下降トレンドではトレンド過程で一時的に価格が上昇する「戻り」の相場を指します。
例えば、上昇トレンド中に以下のような動きがあったとします。
- 上昇の起点となる安値から価格が大きく上昇
- 途中で一度下落し、明確な押し目を形成
- 下降トレンドに転換することなく、押し目から再び上昇に転じる
「①トレンドの起点 →② 最初の高値 →③ 押し目の安値」という3点が明確になり、フィボナッチエクスパンションを表示する条件が整います。
また、新規のエントリーを検討する際に、値動きがどこまで伸びそうかを判断する材料にもなります。
フィボナッチエクスパンションの使い方
以下では、MT4・MT5を使った基本的な引き方をもとに、実際のチャートでどのように活用するかを3つのステップで解説します。
- 相場のトレンドを確認する
- 高値・押し安値を結んでフィボナッチエクスパンションを引く
- フィボナッチの目標価格に達したら段階的に利益を確定する
フィボナッチエクスパンションは、他のテクニカル指標と異なり、ラインの位置を自分で指定する必要があります。
初めて使う人にとってはやや難しく感じられるかもしれませんが、トレンド相場で利確目標を考えるうえで有効な分析ツールです。
①相場のトレンドを確認する
フィボナッチエクスパンションを表示する際は、まず明確なトレンドが出ていることを確認しましょう。
トレンドを確認する際は、以下のポイントを意識すると分かりやすくなります。
- 高値と安値が切り上がっている(上昇トレンド)
- 高値と安値が切り下がっている(下降トレンド)
- 価格が一定方向に進み、途中で押し目・戻り(トレンド過程での一時的な反発)を作っている
- 移動平均線が同じ方向を向き、価格がその上(または下)で推移している
逆に、高値と安値がほぼ同じ範囲で推移するレンジ相場では機能しにくくなります。一方向に進んでいるかを基準に、まずは相場環境をよく確認しておきましょう。
②高値・押し安値を結んでフィボナッチエクスパンションを引く
トレンドが確認できたら、次にフィボナッチエクスパンションをチャートに表示します。
MT4・MT5では、以下の手順で設定可能です。
- メニューから「挿入」→「フィボナッチ」→「フィボナッチ・エクスパンション」を選択
- トレンドの始点(安値または高値)をクリック
- 終点(高値または安値)をクリック(※ボタンは離さない)
- そのまま反発点(押し目や戻り)にカーソルを合わせてマウスを離す
- 自動でラインが表示される
3点を結ぶことで、将来の価格がどこまで伸びるかの目安が表示されます。
引いたエクスパンションの水準が、過去のサポート・レジスタンスや意識されやすい価格帯と重なっていれば、より信ぴょう性が増します。
③フィボナッチの目標価格に達したら段階的に利益を確定する
フィボナッチエクスパンションを引いたら、値動きに合わせて利益確定の目安を考えていきます。
代表的な目標水準は、以下のとおりです。
- 61.8%:トレンドが素直に伸びた場合の基本目線
- 161.8%:勢いのあるトレンドで意識されやすい水準
- 261.8%:トレンドが加速した場合の到達候補
(※MT4・MT5では100%と161.8%が標準表示され、261.8%は設定画面から追加できます。)
ただし、上記の水準で必ず反発するわけではありません。
あくまで意識されやすい価格帯として捉えることが重要で、利益を段階的に確定する方法が有効です。
フィボナッチエクスパンションの注意点
以下では、フィボナッチエクスパンションの実践で失敗を避けるために意識しておきたい注意点を3つに分けて解説します。
- 相場の伸びを逃さない よう利益は段階的に確定する
- フィボナッチ以外のテクニカル指標も併用する
- レンジ相場では使わない
トレンド相場で利確判断の材料になる便利なツールですが、使い方を誤ると「早すぎる利確」や「根拠の薄いエントリー」につながることもあります。
相場の伸びを逃さない よう利益は段階的に確定する
フィボナッチエクスパンションを使用する際、1度ですべてのポジションを決済するのでなく、段階的な決済が有効です。
相場がどこまで伸びるかを予測するための指標がフィボナッチエクスパンションですが、目標に届く前にすべてを決済してしまうと、得られる可能性があった利益を逃すことがあります。
一括決済・段階的決済のメリットは、以下のとおりです。
▼特定の目標水準(100%や161.8%)に到達した時点で、すべてのポジションを決済
- 相場が反転してもリスクを抑えやすい
- 大きなトレンドが継続した場合の利益は限定されやすい
▼複数の目標水準(例:100%、161.8%、261.8%)をあらかじめ設定し、一部ずつ決済
- 初期段階で利益を確保しながら、さらなる伸びも狙える
- トレンドが続いた場合には、より多くの利益を得られる可能性がある
相場は常に予想通りに動くとは限りません。複数の水準まで価格が伸びるのを想定し、利益を段階的に確定するとリスクを抑えつつ柔軟な取引ができます。
フィボナッチ以外のテクニカル指標も併用する
フィボナッチエクスパンションの精度を高めるためには、他のテクニカル指標との併用が重要です。
単体で使用すると、分析が偏ってしまい精度が落ちる可能性があります。
フィボナッチエクスパンションは、あくまでも以下の確認のための使用しましょう。
- 移動平均線でトレンドの方向や強さを確認
- RSIやMACDで勢いの継続・減速をチェック
このように、複数の根拠が重なる場面ほど、判断の信頼性は高まります。
フィボナッチエクスパンションは決して万能ではないため、他の指標と併用を前提で使うと良いです。
レンジ相場では使わない
高値・安値が一定の範囲に収まるレンジ相場では、フィボナッチエクスパンションの将来起こる値動きを予測する前提が成り立ちません。
フィボナッチエクスパンションは、明確なトレンド相場でこそ効果を発揮します。
理想的な相場環境は、以下のとおりです。
- 上昇または下降方向に価格が進んでいる
- 途中で押し目・戻りを作りながら波を描いている
- 高値・安値が更新され続けている
一方で、方向感がなく行ったり来たりしている相場では、エクスパンションの水準が意識されにくく、分析結果もブレやすくなります。
まずは「今はトレンド相場なのか」を確認し、 相場環境が整っている場面のみで使うようにしましょう。
フィボナッチエクスパンションと他のテクニカル指標を組み合わせた使い方
フィボナッチエクスパンションと特に併用しやすい 「移動平均線」と「RSI」を使った活用方法を紹介します。
フィボナッチエクスパンションは、前述したように他のテクニカル指標と組み合わせることで信頼性は大きく高まります。
複数の指標が同じ方向性を示す場面では、相場参加者の意識も集中し精度の高い分析につながりやすいです。
移動平均線|トレンドの有無を確認してフィボナッチの信頼性を高める
移動平均線は、現在の相場がトレンド相場かを判断するための指標です。
フィボナッチエクスパンションは明確なトレンドの発生が前提となるため、相場の環境認識として活用できます。
代表的なのが、短期・中期・長期の移動平均線が同じ方向を向き、 順番に並んでいる「パーフェクトオーダー」の状態です。
- 上昇トレンド:短期 → 中期 → 長期の順で上から並ぶ
- 下降トレンド:短期 → 中期 → 長期の順で下から並ぶ
トレンドの方向性が判断しやすく、流れに沿って引いたフィボナッチエクスパンションの信頼性も高まります。
実践では、以下のような流れで活用します。
- パーフェクトオーダーを確認
- 押し目・戻りを起点にエクスパンションを描画
- 100%や161.8%を利確目標として設定
RSI|売られすぎ・買われすぎを確認しエントリーや決済の精度を上げる
フィボナッチエクスパンションとの併用をおすすめできる指標の1つが、RSIです。
RSIは、相場の過熱感を数値で把握できるオシレーター系指標です。
- RSIが30以下:売られすぎ → 反発の可能性を意識
- RSIが70以上:買われすぎ → 反落や利確を意識
RSIの特性を活かすことで、以下のような場合はトレンド継続中でも利確を検討しやすい局面と判断できます。
- フィボナッチエクスパンションの161.8%や261.8%付近
- RSIが70を上回っている、もしくは30%を下回っている
このように、 「フィボナッチで価格の目安を確認」「RSIで過熱感をチェック」 という役割分担を意識することで、精度が自然と高まりやすくなります。
フィボナッチエクスパンションに関するよくある質問
フィボナッチエクスパンションは便利な一方で、実践段階で疑問を持つ方も多いツールです。
以下で、特に質問の多いポイントを中心にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
どの時間足でフィボナッチエクスパンションを使うのが良い?
フィボナッチエクスパンションはどの時間足でも使用可能です。
最適な時間足はトレードスタイルによって異なります。
| トレードスタイル | おすすめの使用時間足 |
|---|---|
| スキャルピング | 1分足〜5分足 |
| デイトレード | 15分足〜1時間足 |
| スイングトレード | 4時間足〜日足 |
一般的には、上位足ほど信頼性が高く、下位足ほど反応は早いが信頼性はやや低い傾向があります。
そのため、以下のような複数時間足を使った分析(マルチタイムフレーム分析)を行うことで、精度の高いトレード判断がしやすくなります。
- 日足や4時間足で大きな目標値を確認
- 1時間足や15分足でエントリー・決済を判断
フィボナッチエクスパンションの正しい引き方は?
フィボナッチエクスパンションを表示する際に最も重要なのは、トレンドの始まりと区切りを適切に選ぶことです。
基本的な考え方は、以下のとおりです。
| 上昇トレンドの場合 | 下降トレンドの場合 |
|---|---|
| 始点:トレンドが始まった安値 次点:直近の高値 終点:その後の押し目安値 | 始点:トレンドが始まった高値 次点:直近の安値 終点:その後の戻り高値 |
「どの高値・安値を使うか迷う」という場合は、以下を優先すると、相場参加者に意識されやすくなります。
- 過去に何度も反応している価格帯
- 明確な天井・底として機能したポイント
また、ヒゲで引くか実体で引くかに明確な正解はありません。
毎回ルールを統一し、水平線や他の指標と整合性が取れているかを確認するのが重要です。
フィボナッチエクスパンションの計算式は?
実際のトレードでは、MT4・MT5などが自動で計算してくれるため、 計算式を暗記する必要はありません。
ただし、仕組みを理解しておくことで、「なぜこの水準が意識されるのか」が分かりやすくなります。
| 項目 | 上昇トレンド | 下降トレンド |
|---|---|---|
| 起点A | 安値 | 高値 |
| 高値B(2点目) | 高値 | 安値 |
| 調整C(3点目) | 押し安値 | 戻り高値 |
| 基準値幅 | B − A | A − B |
| 目標水準 61.8% | C + (B − A) × 0.618 | C − (A − B) × 0.618 |
| 目標水準 100% | C + (B − A) × 1.000 | C − (A − B) × 1.000 |
| 目標水準 161.8% | C + (B − A) × 1.618 | C − (A − B) × 1.618 |
計算式から分かるように、フィボナッチエクスパンションは 最初のトレンドの勢い(A→B)を基準に、調整後(C)からどこまで伸びるかを測るツールです。
数式そのものよりも、「トレンドの再加速を比率で可視化している」という考え方を理解するのが重要になります。
相場の出口戦略にフィボナッチエクスパンションを取り入れよう
明確な利確ルールがなく、感覚で決済してしまう方は、フィボナッチエクスパンションを取り入れる価値があります。
フィボナッチエクスパンションは、トレンド相場の中で利益を最大限に引き出したいと考えるトレーダーにも適したツールです。
「どこで利確すべきか分からない」と悩んでいる方は、一度ラインを引いて価格の目安を可視化してみましょう。
慣れてくれば、段階的な利確や他のテクニカル指標との組み合わせも行ってみるとよいです。
利確の精度を高めたい方は、ぜひ実践に取り入れてみてください。
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著者(Rank FX 執筆者)
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